英語長文の復習法|直訳と意訳、どちらを意識すべき?

「英文解釈では、直訳と意訳のどちらを意識すればいいの?」

英語を勉強していると、一度は悩むのではないでしょうか。

学校の先生や予備校、個別指導の先生から、

「まずは直訳できるようにしよう」

と言われることも多いと思います。

結論から言うと、英文の構造を確認するときは直訳が重要ですが、長文を理解する段階では、意訳まで意識することをおすすめします。

直訳は、英文の構造や単語・文法を正しく理解できているか確認するために必要です。

しかし、直訳だけを繰り返していると、

「単語も文法も構文も分かるのに、長文全体の内容が頭に入ってこない」

という状態になることがあります。

今回は、なぜそのようなことが起こるのか、そして英語長文をどのように復習すればよいのかを解説します。

直訳だけでは、MARCHレベルの長文で苦戦することがある

    「単語は分かる」

    「文法も分かる」

    「英文の構造も取れる」

    それなのに、MARCHレベルの長文を読んでみると、

    「一文一文は分かるのに、文章全体になると何を言っているのか分からない……」

    という経験はありませんか?

    この原因の一つが、直訳をすると日本語がおかしくなってしまうことです。

    英語は、単語や文法を組み合わせるだけのパズルではありません。

    英語も日本語と同じ「言葉」です。

    一文の構造を正確に理解することはもちろん重要ですが、それだけでは文章全体の内容を理解することはできません。

    例えば、次の英文を見てみましょう。

    It was the monopolization of warfare by men that led to the exclusion of women from power.

    英文解釈をしっかり勉強している人なら、構造を取ることはできるでしょう。

    しかし、これを日本語の語順に近い形でそのまま訳すと、

    「女性を権力から排除することにつながったのは、男性による戦争の独占だった。」

    となります。

    意味は取れますが、文章としては少し硬く感じます。

    ここで大切なのは、「英文の構造は分かった。でも、この日本語のままで本当に内容を理解できているだろうか?」

    と考えることです。

    前後の文脈も踏まえて、

    「男性が戦争を独占するようになったことが、女性を権力から締め出すことにつながった」

    と理解した方が、文章の内容を自然に捉えられます。

    このように、英文の構造を正確に取ったうえで、日本語として意味の通る形に変換することが、長文読解では重要です。

    構文が取れるようになったら、「自然な日本語」にする練習をする

      では、いつから意訳を意識すればいいのでしょうか。

      基礎ができていない段階で、いきなり意訳するのはおすすめしません。

      英文の構造が分かっていないのに、

      「たぶんこういう意味だろう」

      と日本語を作ってしまうと、ただの雰囲気読みになってしまうからです。

      まずは、

      ・主語・動詞を正確に取る

      ・文型を理解する

      ・that節を見抜く

      ・分詞構文を理解する

      ・不定詞・動名詞・分詞の働きを理解する

      ・倒置などの特殊な構造を見抜く

      といった英文解釈の基礎を身につけましょう。

      そのうえで、英文の構造を正確に取れるようになったら、「この英文を、日本語として自然にするとどうなるか?」を考えるようにします。

      ここで重要なのは、「意訳=自由に訳していい」ということではありません。

      英文に書かれていない内容を勝手に付け足してはいけません。

      あくまで、「英文の構造・単語の意味・前後の文脈を根拠にして、日本語として自然な表現にする」ことが意訳です。

      英語ができる人の思考法

        意訳が苦手な人は、「英文をそのまま日本語にしなければならない」と考えすぎていることがあります。

        しかし、英語ができる人は、英文を読んだときに一語一語を日本語に置き換えているわけではありません。

        「この英文は、結局何を言っているのか?」ということを考えながら読んでいます。

        例えば、

        New words travel quickly.

        という英文があったとします。

        単語の意味をそのまま当てはめると、

        new:新しい words:言葉 travel:旅行する quickly:速く

        なので、

        「新しい言葉は速く旅行する」

        となります。

        もちろん、これでは日本語として意味が通りません。

        ここで英語ができる人は、「言葉が旅行するってどういうこと?」と一度立ち止まります。

        そして、そこで終わらずに前後の文脈を確認します。

        例えば、グローバル化によって新しい言葉が世界中に広がっていくという話をしていたのであれば、

        「言葉が旅行する」

        「言葉が場所から場所へ移動する」

        「世界中に広がる」

        「新しい言葉は速く広まる」

        と考えることができます。

        このように、英文の表面的な意味だけで判断するのではなく、前後の文脈から英文が伝えたい内容を考え、自然な日本語に組み立て直すことが大切です。

        例えると、連想ゲームのようなものです。

        つまり、

        英文

        直訳

        「日本語としておかしい」

        前後の文脈を確認

        英文が伝えたい内容を考える

        自然な日本語にする

        という流れです。

        これが、英語ができる人の頭の中で行われていることです。

        「英語ができる人=綺麗な日本語が作れる」ということです

        英語ができる人は、「なんとなくこういう意味だろう」と感覚だけで訳しているわけではありません。

        英文の構造・単語の意味・前後の文脈をすべて確認したうえで、最も自然な意味を判断しています。

        英語長文の復習では「訳す」だけで終わらせない

          ここまでを踏まえると、英語長文の復習は、ただ答え合わせをするだけでは不十分です。

          大切なのは、「なぜ読めなかったのか」を分析し、自分の苦手なパターンを見つけることです。

          ここでは、英語長文の復習方法を4つのSTEPに分けて紹介します。

          STEP1 まずは自力で時間をかけて正確に読む

          最初から日本語訳を見ながら読んではいけません。

          分からない部分があっても、まずは自分の力で文章全体を読みましょう。

          この段階では時間を気にする必要はありません。

          一文一文を丁寧に日本語に訳しながら、前後の文脈も確認してください。

          そして、先ほど紹介した「連想ゲーム」を使い、「この英文は結局何を伝えたいのか」を考えながら、正確に意味を取っていきましょう。

          STEP2 間違えた問題を確認する

          問題を解き終わったら、間違えた問題を確認します。

          ただ答えを見るだけではなく、「なぜ間違えたのか」を考えることが重要です。

          単語が分からなかったのか、文法が分からなかったのか、構文が取れなかったのか、それとも文章の内容を勘違いしていたのかを分類しましょう。

          また、正解した問題でも、読みにくかった英文には線を引いておくと、復習すべきポイントが明確になります。

          STEP3 英文の構造を確認する

          次に、読めなかった英文の構造を確認します。

          ここでは、自分がどこでつまずいたのかを把握することが大切です。

          例えば、that節が苦手なのか、andが何と何をつないでいるのか分からなくなるのか、カンマが入ると構造を見失うのかなどを確認します。

          自分の苦手なポイントを具体的に言語化し、「自分はこのパターンで読めなくなる」とパターン化していきましょう。

          STEP4 苦手なパターンを記録する

          きれいなまとめノートを作る必要はありません。

          むしろ、ノート作りに時間をかけすぎるのはおすすめしません。

          大切なのは、自分ができていないパターンを記録することです。

          「that節で構造を見失う」「直訳すると日本語がおかしいのに、そのまま読んでしまう」など、短く記録しましょう。

          英語には文法・構文のパターンがあります。

          数学と同じように、できていないところを見つけてアウトプットすることが大切です。

          一日一文から始めましょう

          ここまでのSTEPを、まずは一日一文から実践してみましょう。

          ①自力で読む

          ②間違いを確認する

          ③構造を確認する

          ④苦手なパターンを記録する

          この4つを一文ずつ丁寧に行います。

          そのときに使う教材としては、一文一文が比較的短いものがおすすめです。

          最初から長い英文を使うと、復習だけで時間がかかりすぎてしまいます。

          まずは短い英文を使って、

          「正確に読む → 直訳する → 日本語としておかしければ連想ゲームをする → 自然な日本語にする」

          という練習を繰り返してください。

          この地道な練習を積み重ねることで、少しずつ英文を日本語に置き換えるだけではなく、英語そのものから意味を捉える力が身についてきます。

          自分の意訳が合っているか不安なら、指導者に確認してもらう

            ここまで読んで、

            「自分の意訳が合っているか分からない」

            「どこまで意訳していいのか分からない」

            という人もいるでしょう。

            その場合は、学校の先生や塾、家庭教師などに確認してもらうのがおすすめです。

            英語の長文では、一つの英文に対して、日本語訳が一つに決まっているとは限りません。

            参考書に載っている訳と、自分が作った訳が違っていても、必ずしも間違いとは限りません。

            大切なのは、

            「その日本語訳を、英文のどの部分から判断したのか」

            を説明できることです。

            指導者に、

            「この部分はこういう理由で、このように訳しました」

            と説明してみましょう。

            もし誤読していれば、どこで読み間違えたのかを指摘してもらえます。

            この経験を繰り返すことで、少しずつ英文を自然な日本語に変換する感覚が身についていきます。

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