英語はとても重要な科目
英語は、大学受験において非常に重要な科目です。多くの大学で英語が受験科目として設定されているため、英語の得点力は合否を大きく左右します。
だからこそ、英語が苦手だからと後回しにするのではなく、早い段階から基礎を固めていくことが大切です。
英語が得意な人・苦手な人の特徴
英語が得意な人
① 国語力がある
英語が得意な人は、必ずしも英語だけをたくさん勉強してきた人とは限りません。特に、国語力が高い人は、英文を日本語として理解する力にも優れています。
英文を直訳すると、日本語として少し不自然な文章になることがあります。そのとき、国語力がある人は、単語を一つずつ日本語に置き換えるだけではなく、「この文章は結局何を言っているのか」を考えて、自然な日本語に組み立て直すことができます。
そのため、国語が得意な人は、英語の長文でも内容をつかむのが早く、英語の勉強量がそれほど多くなくても、英検などで結果を出すことがあります。
特に、単語をある程度固めるだけで、長文の内容を感覚的に理解して合格してしまう人もいます。
② コツコツ勉強できている
英語は、一度に大量に勉強したからといって、すぐに身につく科目ではありません。英単語、英文法、英文解釈などを毎日少しずつ積み重ねることで、徐々に力が身についていきます。
特に、中学生の頃から定期テストで平均点より20点以上高い点数を安定して取れている人は、英語を得意科目にしやすい傾向があります。
また、高校受験を経験している人も、英語の基礎が身についているケースが多くあります。高校受験では、基本的な英文法を一通り学習し、その知識を使って長文を読む練習をするためです。
そのため、高校受験を通して英文法と長文読解の基礎を固めている人は、高校に入ってからも英語を比較的スムーズに伸ばしやすい傾向があります。
英語が苦手な人
① 中学英文法ができていない
英語が苦手な人に多いのが、中学英文法に抜けがあるケースです。
特に中高一貫校の生徒には、この問題が見られることがあります。
中高一貫校では高校受験がないため、中学3年生の時期に「高校受験のために英文法を一通り復習する」という機会がありません。そのため、学校の授業についていくことだけを続けていると、基礎に抜けがあるまま高校英語へ進んでしまうことがあります。
英語は、これまでに学んだ知識を使って次の内容を学習していく科目です。
例えば、時制や助動詞、受動態、関係詞などの基本的な文法が抜けていると、その文法が使われた英文が出てきたときに、正確に意味を取ることができません。
そのため、一度基礎でつまずいてしまうと、その後の授業でもわからない部分が増え、なかなか成績が伸びなくなることがあります。
英語が苦手な人は、難しい長文や問題集に進む前に、まず中学英文法に抜けがないかを確認することが大切です。
② 国語力が不足している
英語の長文を読んでいて、「単語の意味はわかるのに、文章全体の意味がわからない」という人は、国語力が原因になっている可能性があります。
英語を日本語に直訳すると、日本語としては少し不自然な文章になることがあります。
例えば、英文を一文ずつ直訳して、
「この日本語は何を言っているんだ?」
となってしまう人がいます。
一方で、国語力がある人は、直訳した日本語をそのまま受け取るのではなく、前後の文脈や文章全体の流れから意味を組み立て直すことができます。
つまり、
英語を日本語にする力
だけではなく、
日本語になった情報を整理して、文章の意味を理解する力
も必要なのです。
そのため、英語の長文読解では、英単語や英文法だけを勉強すればよいわけではありません。
「英文を直訳すると変な日本語になるけど、どうやって自然な日本語にすればいいの?」
という人は、直訳から意訳へ変換する考え方を身につける必要があります。
英語の文章を正確に理解するための「直訳→意訳」のコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。
英語の原則
ここまで、英語が得意な人と苦手な人の特徴について説明してきました。
では、実際に英語の成績を伸ばすためには、何をどのように勉強すればよいのでしょうか。
英語は、ただ長文問題をたくさん解けば伸びる科目ではありません。「単語・熟語」「英文法」「英文解釈」「長文読解」の4つを順番に積み上げていくことが重要です。
特に英語が苦手な人は、いきなり難しい長文に挑戦するのではなく、まず基礎事項が身についているかを確認しましょう。
① 単語・熟語の基本事項を定着させる
英語を読むためには、まず語彙力が必要です。どれだけ英文法や英文解釈を勉強しても、単語の意味がわからなければ長文の内容を理解することはできません。
そのため、英語の勉強では英単語・熟語の暗記を最優先に考えましょう。
単語を覚えるときは、ただ単語帳を眺めるのではなく、「見た瞬間に意味が出てくる」状態を目指します。
おすすめは、
覚える
↓
隠してテストする
↓
間違えた単語を確認する
↓
もう一度テストする
という方法です。
一度覚えたから終わりではありません。翌日、数日後、1週間後と繰り返し確認し、何度も思い出すことで、入試本番でも使える語彙力になっていきます。
② 英文法の基礎を固める
単語の次に重要なのが英文法です。
英文法は、文法問題に正解するためだけに勉強するものではありません。英文の構造を理解し、正確に意味を取るための基礎でもあります。
例えば、時制や助動詞、受動態、関係詞、分詞などの知識が不足していると、英文を読んだときに「誰が何をしているのか」「どこまでが修飾されているのか」がわからなくなります。
そのため、英文法は「問題の答えを覚える」だけではなく、なぜその答えになるのかを説明できる状態まで仕上げましょう。
中学英文法に不安がある人は、まず中学レベルまで戻って基礎を固めることが大切です。
③ 英文解釈で一文を正確に読む
単語と英文法を覚えたら、次は英文解釈です。
英文解釈では、一文一文を丁寧に読み、英文の構造を正確に理解する練習を行います。
やり方はシンプルです。
まず、①で覚えた単語・熟語と、②で学んだ英文法の知識を使って英文を読みます。
そして、
- 主語はどこか
- 動詞はどれか
- 目的語は何か
- どこがどこを修飾しているのか
- 関係詞は何にかかっているのか
- 分詞や不定詞はどのような働きをしているのか
を確認します。
その上で、「この英文は結局何を言っているのか」まで日本語で説明できるようにします。
ここで大切なのは、きれいな日本語訳を書くことだけを目的にしないことです。
例えば、英文を直訳すると不自然な日本語になることがあります。その場合は、前後の文脈を確認しながら、英文が伝えようとしている意味を考えます。
この練習を繰り返すことで、単語の意味をつなぎ合わせるだけの読み方から、英文の構造を理解して読む力へ変わっていきます。
長文読解で英文を処理する力をつける
英文を一文ずつ正確に読めるようになったら、次は長文読解です。
長文では、一文の意味を理解するだけでは十分ではありません。文章全体を読みながら、必要な情報を頭の中に残し、段落同士のつながりを理解する力が必要です。
また、大学入試で出題される英文は、普段使っている参考書の英文よりも長いことが多くあります。そのため、長い英文を最後まで読み切り、文章全体の内容を把握しながら設問を解く練習が必要になります。
そのため、長文演習では、ただ問題を解くだけではなく、段落ごとの内容を追いながら読む練習を行いましょう。
例えば、
「第1段落では問題提起をしている」
「第2段落では具体例を出している」
「第3段落で筆者の主張が出てきた」
というように、文章の流れを意識します。
また、長文を読むスピードを上げるためには、ある程度の量をこなすことも必要です。
ただし、「たくさん解く=速く読める」ではありません。
長文を解いた後に、英文の構造や意味を確認し、もう一度読み直すことで、英文を前から処理するスピードが上がっていきます。
長文の具体的な復習方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
4. よくある英語の間違った勉強法
レベルが上がった途端に英文が読めなくなり、英文解釈をやり続ける
これは、英語が苦手な人によくある間違いです。
例えば、共通テストレベルの英文なら読めるのに、MARCHレベルの長文になると急に読めなくなる。さらに、MARCHから早慶レベルの英文に進んだ途端、ほとんど読めなくなってしまう。
このとき、
「英文が読めない=英文解釈が足りない」
と考えて、英文解釈の参考書を何冊も追加してしまう人がいます。
しかし、これは必ずしも正しいとは限りません。
そもそも英文解釈は、英文法の知識を使って、一文の構造を正確に読み取るための勉強です。
もちろん、英文解釈は重要です。しかし、長文が読めない原因が本当に「英文の構造がわからないこと」なのかを考える必要があります。
例えば、長文の中に出てくる文法が、必ずしも英文解釈の参考書に出てくるような難しい構文ばかりとは限りません。
実際には、準動詞、関係詞、受動態など、英文解釈では基本的な扱いになる文法事項が使われていることも多くあります。
では、なぜ文法もわかっているのに、レベルが上がると読めなくなるのでしょうか?
考えられる原因の一つが、語彙力です。
共通テストでは知っている単語が多いけれど、MARCHや早慶になると知らない単語が一気に増える。
すると、一文の構造は理解できても、文章の中に知らない単語が多すぎて、全体の内容を理解できなくなります。
また、文章そのものが長くなれば、読んだ内容を頭の中に残しながら次の文章を読む力も必要になります。
つまり、
「読めない=英文解釈が足りない」
と決めつけるのではなく、
「なぜ読めないのか?」
を分析することが重要なのです。
- 単語がわからないのか
- 文法がわからないのか
- 一文の構造が取れないのか
- 文章の内容を整理できないのか
- 読むスピードが遅いのか
このように原因を分解してみましょう。
必要な勉強は、原因によって変わります。
そして、長文が読めない原因を見つけるためにも、長文を解いた後の復習が重要です。
長文の具体的な復習方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 長文読解の復習法
長文が配点の中心なのに、長文問題の演習をしない
英語の入試では、長文読解が配点の中心となっている大学が多くあります。それにもかかわらず、文法問題集ばかりを繰り返し、長文問題の演習をほとんどしない人がいます。
もちろん、英文法は英語を正確に読むための重要な土台です。しかし、文法問題が解けることと、長文を速く正確に読めることは別の力です。文法を一通り理解したら、実際の長文を使って、文章全体の内容を把握しながら設問を解く練習を始めましょう。
特に理系大学の入試では、長い英文から必要な情報を素早く読み取り、内容を正確に理解する力が重視されます。これは、大学入学後に英語で書かれた論文や専門的な資料を読む力にもつながります。
そして、入試問題には「このような力を持った学生に来てほしい」という大学側からのメッセージが込められています。
長い英文を出題する大学は、単に英語の知識を持っているだけでなく、必要な情報を素早く読み取り、理解できる学生を求めていると考えることができます。
だからこそ、文法だけで満足せず、「長い英文を速く、正確に読み、必要な情報を取り出す」練習を早い段階から積み重ねることが重要です。
音読をしなければいけない
音読については賛否がありますが、私は「必ず音読をしなければならない」とは考えていません。
よく「英語を英語のまま理解するために音読をする」と言われます。しかし、そもそも「英語を英語のまま理解する」という状態を、必ずしも音読によって身につける必要はありません。
大切なのは、英文を前から読みながら、意味を処理していく思考回路を身につけることです。
例えば、英検3級や準2級レベルの英文を読んでみてください。簡単な英文であれば、いちいち日本語に訳している感覚はなく、英文を見た瞬間に意味が頭に入ってきます。
これは「英語を英語で理解している」というより、英文を見た瞬間に対応する日本語の意味が出てくるほど、その英文の処理が自動化されていると考えることもできます。
大学受験でも、最終的にこの状態を目指せばよいのです。
そのため、音読を何度も繰り返さなければ英文が読めるようにならない、というわけではありません。英文を前から読み、意味を止まらずに処理できるようになっているのであれば、音読にこだわる必要はないと考えています。
ただし、音読そのものに意味がないわけではありません。音読には、英文を繰り返し読むことによるさまざまなメリットがあります。特に、単語の定着や発音、リスニング力の向上という点では、有効な勉強法です。
音読にはどんなメリットがある?
① 単語が覚えやすくなる
目で単語を見るだけでなく、実際に声に出して読むことで、単語を音と一緒に覚えられます。特に、何度も同じ英文を音読すると、英文の中で単語がどのように使われているのかも自然と身についていきます。
② 正しい発音が身につく
英単語を正しい発音で覚えることで、英文を読むときの読み間違いも減ります。自分の中で間違った発音を覚えてしまうと、単語を見たときに正しく認識できないことがあります。
③ リスニング力が上がる
自分で発音できる英語は、聞き取るときにも認識しやすくなります。音読を通して英語の音やリズムに慣れることで、リスニング力の向上にもつながります。
一方で、音読にはデメリットもあります。思っている以上に時間と体力を使うことです。
一度解いた長文を何度も音読すると、復習にかなりの時間がかかります。また、長時間続けると意外と疲れるため、音読だけに多くの時間を使ってしまうのはおすすめできません。
そのため、音読には確かにメリットがありますが、「音読をしなければ英語が読めるようにならない」と考える必要はありません。
自分が英文を前からスムーズに理解できるようになっているのであれば、音読にこだわる必要はないでしょう。
大切なのは、音読をすることではなく、英文を速く正確に処理できるようになることです。
音読は、そのための手段の一つとして、自分に必要かどうかを考えて取り入れるとよいでしょう。

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